テルミンの竹内正実さんのインタビュー

2003.08.14


テルミン演奏家の竹内正実さんがレクチャーコンサートで来広されたときにインタビューさせていただきました。

Q: テルミンはどこで習得されたのですか?
A: 1993年夏から1996年冬までテルミン博士(Лев Сергеевич Термен)のいとこの孫にあたる方からモスクワで教わりました。ずっと続けてというわけではなかったので実質1年半くらいの期間でしょうか。テルミン博士自身が作成された楽器で演奏したこともあります。
楽器演奏の習得だけでなくテルミン博士に関する調査も行いましたが、これはソ連崩壊直後だったことが幸いしたようです。ビザはロシア語習得ということで取得しましたし、ご存知のようにテルミン博士はKGBの活動とも関係していましたからソ連時代にテルミン博士の調査をしていたらあっという間に逮捕されていたでしょうね。

Q: テルミンという楽器をあえて選ばれたのはどのような理由からですか?
A: 大学(大阪芸術大学)では音楽工学を専攻していました。ビーチボーイズやレッドツェペリンの曲の中でテルミンが使用されていましたが奇をてらったというだけで何ら特別なものは感じませんでした。ところがクララ・ロックモアというテルミン演奏家の演奏を聴いたときにこのような豊かな表現が可能なのかと衝撃を受けました。

Q: テルミンについては1〜2年前に日本経済新聞の文化欄の竹内さんの記事で初めて知ったのですが...
A: テルミンについてはロシアの辞書にも記載されていますし、日本でも昭和6年にRCA社製のテルミンが販売されています。

Q: 竹内さんは広島は初めてですか?
A: 私自身は埼玉県生まれで現在愛知県に住んでいますが、両親は四国の出身で全く遠い存在というわけでもないのですが、個人的にも演奏家としても今回が初めての広島訪問です。

Q: 広島の印象はいかがですか?
A: 広島は東京や大阪ほどの大都会ではないが適度な規模の都会という印象です。
また、広島の方たちは親切で、人なつっこくて世話好きですね。

Q: 広島の食べ物はどうですか?
A: 昨日、お好み焼きを頂きました。私は大学時代を大阪で過ごしており、広島焼きはそちらでよく食べていましたので、これは慣れ親しんだ味という感じです。

Q: ロシアには何度もいかれているということですが、ロシアの食べ物はどうですか?
A: ロシアの料理は大好きです。
ボルシチの真紅の色とスメタナの白との色合いは最高ですね。肉は牛の首肉が最高です。日本でロシア料理が出ると必ず日本風のアレンジが入ってしまうのですがロシア料理は日本風でなく純ロシア風でなければだめですね。

Q: 最後に広島の方にメッセージをお願いします。
A: テルミンは表現力豊かな優れた楽器です。
非接触で演奏される不思議な楽器という面からだけではなく、そのすばらしい能力に注目してください。今回のレクチャーコンサート等を通じて広島からも素晴らしいテルミン演奏家が現れることを期待しています。





竹内正実さんのホームページ: http://www.sam.hi-ho.ne.jp/masami-t/

 


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